第12回倫理審査委員会(2012年3月19日) |
No.387 |
申請者:内科医師 井上佳子 |
課題名 |
未治療限局期鼻NK/T細胞リンパ腫に対する放射線治療とDeVIC療法との同時併用療法の第I/II相試験(JCOG0211-DI)の追跡調査と附随研究 |
研究概要 |
未治療限局期鼻NK/T細胞リンパ腫に対する放射線治療とDeVIC療法との同時併用療法の第I/II相試験(JCOG0211-DI)はすでに終了しているが、追跡調査ととものその後病理標本を使用しての解析を行う。 |
判定 |
承認 |
No.386 |
申請者:血液内科医長 日高道弘 |
課題名 |
CHOP療法/R-CHOP療法/THPCOP療法/R-THPCOP療法施行時の悪心・嘔吐に対する制吐剤の効果と安全性の検討 |
研究概要 |
今回の研究では、高度催吐作用化学療法であるR-CHOP/CHOP/R-THPCOP/THPCOP療法におけるグラニセトロンとパロノセトロンおよびアプレピタントの制吐作用の比較検討を行い、有効性および安全性を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.385 |
申請者:小児科部長 高木一孝 |
課題名 |
小児の特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に関する疫学調査 |
研究概要 |
我が国の小児ITP患者における新規診断後1年間の診療情報を収集し、慢性化リスク因子の同定並びに国際標準化基準の実用性と有用性を検証する。さらに慢性例の追跡調査により臨床経過(重篤出血および寛解到達時間など)に係わるリスク因子評価と慢性ITP症例の診療実態の把握をおこなう。 |
判定 |
承認 |
No.384 |
申請者:消化器内科医長 杉和洋 |
課題名 |
病態別の患者の実態把握のための調査及び肝炎患者の病態に即した相談に対応できる相談員育成のための研修プログラム策定に関する研究 |
研究概要 |
本研究においては、B型、C型肝炎ウイルスに起因する慢性肝炎、肝硬変、肝がんの患者の実態を把握し、さらに、これらの患者の所得等の水準の実態把握を行い病態別の患者に行うべき医療内容等を考慮し、各患者固有のニーズに対応できるだけ即した形で適切にアドバイスできる相談員等育成のための研修プログラムを作成する。 |
判定 |
承認 |
No.383 |
申請者:消化器内科医長 杉和洋 |
課題名 |
B型慢性活動性肝炎患者に対するPEG-IFNα-2a単独療法の有効性及び安全性に関する検討 |
研究概要 |
本臨床研究ではB型慢性活動性肝炎患者を対象として、PEG-INFα-2a単独療法の有効性と安全性を検討すると共に、有効性に関わる因子の探索、HBs抗原定量の意義を明らかにすることを目的とする。 |
判定 |
承認 |
No.382 |
申請者:循環器内科医長 古賀英信 |
課題名 |
日本心血管インターベンション学会(CVIT)専門医実技試験 |
研究概要 |
日本心血管インターベンション学会(以下;CVIT)における、冠動脈形成術をはじめとするカテーテル治療の専門医実技試験(第3回)のためです。 |
日本においてインターベンション専門医は1000名の定員と規定されています。 |
判定 |
承認 |
第11回倫理審査委員会(2012年2月20日) |
No.381 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
閉塞性動脈硬化症における血管内治療後の抗血小板療法による再狭窄抑制効果に関する検討 |
研究概要 |
閉塞性動脈硬化症患者での経皮的血管形成術後における抗血管症薬の再狭窄抑制効果を検討するために、シロスタゾールとサルポグレラートの無作為割り付けによる非盲検群間比較試験を行い、臨床的有効性と安全性を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.380 |
申請者:消化器内科医長 杉和洋 |
課題名 |
C型代償性肝硬変患者に対するPEG-IFNα-2a+Ribavirin併用療法の有効性・安全性に関する検討 |
研究概要 |
本臨床研究ではC型代償性肝硬変患者を対象として、PEG-IFNα-2a+RBV併用療法の有効性と安全性を検討すると共に、IL28BおよびHCVコア変異の治療効果予測因子としての有用性を検討する。本研究の遂行によって、C型代償性肝硬変に対するオーダーメイド治療の確立のみならず、治療効果と副作用とのリスクベネフィットの観点から不要な治療を抑止できることが期待できる。 |
判定 |
承認 |
第10回倫理審査委員会(2012年1月16日) |
No.379 |
申請者:救急科医師 山田周/原田正公 |
課題名 |
外科的DIC治療におけるアンチトロンビンIII製剤の投与量に関する多施設共同研究前向き研究 |
研究概要 |
本研究では外科的DICの治療方法としてアンチトロンビンIII製剤の効果的な投与量を確立するため、アンチトロンビンIII1500単位×3日間(計4500単位)、および3000単位(60単位/kg)×3日間(計9000単位)のどちらの有効性が高いかを検討する。 |
判定 |
承認 |
No.378 |
申請者:小児科医長 高木一考 |
課題名 |
学童へのCa剤投与による骨密度増加効果の研究 |
研究概要 |
本研究では女子9歳、男子11歳を対象として、理解が得られた学童に二重エックス線骨吸収測定装置(DXA)による腰椎L2-4の骨密度を測定する。骨密度が-1SD以下(100名中下から16名以下に相当)の低骨密度者にはCa剤を投与し又、ビタミンD摂取不足者にはビタミンDを併用し、6ヶ月と24ヶ月後に骨密度を測定し、Ca剤又はビタミンD剤併用の骨密度増加効果を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.377 |
申請者:消化器内科医長 杉和洋 |
課題名 |
C型慢性肝炎を対象としたテラプレビルの有効性の検証 |
研究概要 |
本臨床研究ではC型慢性肝炎患者を対象として、PEG-IFNα2b+RBV+TVR併用療法の有効性と安全性を検討すると共に、宿主およびウイルス側の治療効果予測因子を検討する。本研究によって、C型慢性肝炎の新規治療の効果予測が可能となるとともに、副作用とのリスクベネフィットの観点から、オーダーメイド治療の確立につながることが期待される。 |
判定 |
承認 |
No.376 |
申請者:呼吸器内科医長 柏原光介 |
課題名 |
EGFR遺伝子変異陽性の非腺癌非小細胞肺癌に対するEGFR-TKI治療効果の検討-多施設共同後向き観察研究- |
研究概要 |
EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺癌患者に対するゲフィチニブ(イレッサ)内服治療の奏効率は、殺細胞性抗がん剤の約30%に比較して、約70%と報告されておりEGFR遺伝子変異の有無が非小細胞肺癌患者の治療方針に大きく影響している。 |
今回、多施設共同での後向き研究により多数の症例の集積を行い、非腺癌非小細胞肺癌におけるEGFR遺伝子変異とEGFR-TKI治療効果の解析を行うことは今後の実施臨床において意義のあることと考える。 |
判定 |
承認 |
No.375 |
申請者:循環器内科医師 本多剛 |
課題名 |
Virtual3Fr多施設前向きレジストリー |
研究概要 |
経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、従来の手術法よりも患者さんの負担が少なく治療が可能であるため、冠動脈疾患の治療として標準的な地位を確立した。しかし、動脈を穿刺する手技であるため出血性合併症があり、一つの限界である。 |
シースを用いないシースレスシステムは、さらに2Fr相当のサイズを減らすことが可能となる。一方で、シースレスによりカテーテルの動きが直接穿刺部血管に刺激を与えるため逆に血管の負担になる可能性もある。しかし、5FrシースレスであるVirtual3F法は十分に血管径に対して細いため、血管にもっとやさしく合併症の少ない方法である可能性がある。 |
そこで、Virtual3F法の安全性と有効性を検討する。 |
判定 |
承認 |
第9回倫理審査委員会(2011年12月19日) |
No.374 |
申請者:消化器内科医長 杉和洋 |
課題名 |
原発性胆汁性肝硬変の進展に関わる分子同定のためのSNPs解析の比較対象となる日本人健康人の遺伝子解析 |
研究概要 |
国立病院機構長崎医療センター・臨床研究センターでは、遺伝子解析実験計画“原発性胆汁性肝硬変の進展に関わる分子同定のためのSNPs解析(研究責任者:中村稔)”が平成15年12月8日の当長崎医療センター・倫理委員会で承認(承認番号15005)された後、国立病院機構肝疾患ネットワーク研究・原発性胆汁性肝硬変研究班(中村班)参加施設と共同して、候補遺伝子の一塩基多型(SNPs)の解析をすすめてきた。 |
そこで、遺伝子解析研究(承認番号15005)のための比較対象として、国立病院機構長崎医療センターおよび国立病院機構肝疾患ネットワーク研究・原発性胆汁性肝硬変研究班(中村班)参加施設に勤務する健康な職員の遺伝子解析を行うために、本研究計画を立案した。 |
判定 |
承認 |
No.373 |
申請者:特殊疾病研究室長 武本重毅 |
課題名 |
KW-0761(抗CCR4)投与時における皮疹発症のメカニズムの解明 |
研究概要 |
成人T細胞白血病/リンパ腫(adultT-cellleukemia-lymphoma:ALT)は、西南日本に好発する成熟T細胞腫瘍である。レトロウイルスの一種であるHumanT-lymphotropicvirustype-I(HTLV-1)がATLの原因ウイルスであり、ATL細胞には単クローン性にHTLV-1プロウイルスが組み込まれている。 |
『CCR4陽性の成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)患者を対象としたKW-0761第II相臨床試験』(治験)に登録され、KW-0761の有害事象として皮疹を合併した患者17名のうち、治験時に皮膚生検が実施されたケースについて、皮膚組織の免疫組織学的検討を実施する。また、その結果を治験時の臨床情報を組み合わせて、KW-0761投与にともなって生じる皮疹の免疫組織学的特徴を明らかにする。 |
判定 |
承認 |
No.372 |
申請者:呼吸器内科医長 柏原光介 |
課題名 |
既治療進行非小細胞肺癌の癌性髄膜炎に対するエルロニチブ第II相試験 |
研究概要 |
癌性髄膜炎は、頭痛、嘔気・嘔吐、精神症状、麻痺・感覚障害など多彩な症状を呈し患者のQuality of lifeを著しく低下させ、発症後の生存期間中央値が1-3ヶ月程度の予後不良な病態である。肺癌症例の5-18%に癌性髄膜炎が発症するとされ組織型では腺癌が最も多い。ゲフィニチブとエルロニチブはともに髄液への移行性が不良とされているが、通常用量で使用した場合にはエルロニチブの方が血中濃度は高く髄液中濃度もエルロニチブの方が高い。ゲフィニチブとエルロニチブの臨床効果の違いに関しては、最大耐容量(MTD)と比較した通常使用容量の違いで考察されている通り、抗腫瘍効果はエルロニチブの方が高いためと考えられる。癌性髄膜炎症例に対してエルロニチブ治療の方がより優れた治療効果を示す可能性がある。 |
判定 |
承認 |
No.371 |
申請者:消化器内科医長 村尾哲哉 |
課題名 |
プロトンポンプ阻害薬難治性胃食道逆流症に対する六君子湯の前向き無作為比較臨床研究 |
研究概要 |
GERDの治療戦略における六君子湯の位置づけを明確にするために、プラセボを対象とした二重盲検無作為化並行群間比較臨床研究を実施し検討する。 |
判定 |
承認 |
No.370 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
心不全入院患者におけるトルバプタンの治療効果の検討 |
研究概要 |
体液貯留を伴う心不全の治療においてループ系やサイアザイド系などの利尿薬の使用が推奨されている。 |
本研究では、過剰な体液貯留状態にある心不全患者を対象とし、既存のループ利尿薬を増量する群とループ利尿薬にトルバプタンを併用する群とで、各種バイオマーカーを測定し比較検討することでその有用性と安全性について検討する。 |
判定 |
承認 |
第8回倫理審査委員会(2011年11月21日) |
No.369 |
申請者:心臓血管外科医長 岡本実 |
課題名 |
胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療 |
研究概要 |
本実施計画では、既存の企業製ステントグラフトでは治療困難な患者の胸部大動脈瘤に対し、東京医科大学横井医師(現東京女子医科大学心臓血管外科助教)において設計、制作されたステントグラフトを用いて安全かつ有効に治療することが可能であると証明することを目的とする。 |
判定 |
承認 |
No.368 |
申請者:特殊疾病研究室室長 武本重毅 |
課題名 |
ヒトリンパ腫発症過程におけるウイルス-細胞間相互作用の機能的分析 |
研究概要 |
成人T細胞白血病/リンパ腫(adult T-cell leukemia-lymphoma: ATL)は、西南日本に好発する成熟T細胞腫瘍である。レトロウイルスの一種であるHuman T-lymphotropic virus type-I(HTLV-1)がATLの原因ウイルスであり、ATL細胞には単クローン性にHTLV-1プロウイルスが組み込まれている。 |
リンパ節病変、皮膚病変、末梢血単核細胞におけるウイルス関連タンパクの発現状態を解析することは、ATL治療としての抗ウイルス療法の適応ならびに今後の新たな治療法開発のために有用な結果をもたらすものと考えられる。 |
判定 |
承認 |
No.367 |
申請者:外科医師 尾崎宣之 |
課題名 |
切除不能または進行再発胃癌に対するS-1/CDDP/DOC併用療法の臨床第I相試験 |
研究概要 |
切除不能または進行再発胃癌に対するS-1/CDDP/DOC併用療法の最大耐容量(MTD)と、用量制限毒性(DLT)を明らかにし、推奨用量(RD)を推定する。 |
判定 |
承認 |
No.366 |
申請者:外科医師 尾崎宣之 |
課題名 |
開腹下胃全摘術施行後の消化管機能異常に対する大建中湯(DKT:TJ-100)の臨床的効果~予防的効果に関する探索的検討(プラセボを対照とした多施設二重盲検群間比較試験) |
研究概要 |
胃全摘術施行後の術後腸管運動機能異常および腸閉塞発症に対するTJ-100ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)の予防的効果について探索的に検討する。 |
判定 |
承認 |
No.365 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
日本におけるVTE治療に関する疫学調査 |
研究概要 |
わが国のPE・DVT患者の中長期(6ヶ月~12ヶ月)の転帰、ならびにPE・DVT治療の現状を明らかにすることを目的とする。 |
判定 |
承認 |
No.364 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
急性心筋梗塞発症からの時間遅延に関する多施設共同登録調査 |
研究概要 |
本研究は、救急車利用例と非利用例での発症から入院までの時間、また、来院後から再灌流治療法実施までの時間推移について調査する国内でも初の大規模調査である。本調査により、循環器救急システムの質の改善と急性心筋梗塞症例の転帰の改善に寄与することを目的としている。 |
判定 |
承認 |
第7回倫理審査委員会(2011年10月17日) |
No.363 |
申請者:血液内科医長 日高道弘 |
課題名 |
ヒト血液疾患由来iPS細胞の樹立とそれを用いた病態解析および治療法の研究 |
研究概要 |
本研究では、1)ヒト疾患由来iPS細胞の樹立2)それを用いた病態解析および治療法の研究を行う。 |
判定 |
承認 |
No.362 |
申請者:外科医師 冨樫陽彦 |
課題名 |
StageII/StageIII結腸癌治癒切除例に対する術後補助化学療法としてのmFOLFOX6療法の認容性に関する検討付随研究-オキサリプラチンの安全性指標に関する策定研究- |
研究概要 |
本研究はオキサリプラチンの特徴的な有害事象(アレルギー反応/アナフィラキシー、末梢神経症状)と相関する日本人における遺伝子多型をGWASの手法を用いて探索することを目的とする。さらに、予後因子の探索も同時に行う。 |
判定 |
承認 |
第6回倫理審査委員会(2011年9月26日) |
No.361 |
申請者:内科医長 日高道弘 |
課題名 |
1年の完全分子遺伝学的効果を有する慢性期慢性骨髄性白血病に対するダサチニブ治療中断試験(DADITrial) |
研究概要 |
ダサチニブ治療によりComplete Molecular Response(CMR)が得られ、かつ1年間効果が持続された慢性期慢性骨髄性白血病患者(CP-CML)に対し治療を中断し、その後の分子遺伝学的無再発生存率(MoRFS)について検討する。 |
判定 |
承認 |
No.360 |
申請者:整形外科医師 前田智 |
課題名 |
大腿骨近位部骨折の地域連携医療における新たな連携ツール(大腿骨骨折予防手帳)の開発に関する研究 |
研究概要 |
患者・家族が持ち運ぶ情報ツールとしての大腿骨頸部骨折予防手帳を作成し、手帳の定期回収・更新、内容の解析を通して、骨粗鬆症治療および訓練の継続維持、回復期医療機関退院後の地域連携医療の充実を図る。 |
判定 |
承認 |
No.359 |
申請者:呼吸器内科医長 柏原光介 |
課題名 |
上皮成長因子受容体遺伝子変異が陰性または不明である非扁平上皮非小細胞肺がんに対するカルボプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブ併用療法施工後、維持療法として、ペメトレキセド+ベバシズマブ併用療法をベバシズマブ単剤と比較する第III相臨床試験WJOG5610L |
研究概要 |
カルボプラチン、ペメトレキセド、ベバシズマブ併用化学療法後の維持療法として、標準療法のベバシズマブ単剤療法にペメトレキセドを追加投与する意義を、生存期間延長効果をもって検証する。 |
判定 |
承認 |
No.358 |
申請者:外科医師 冨樫陽彦 |
課題名 |
前治療歴を有するHER2強陽性(IHC3+または、IHC2+かつFISH+)進行・再発胃癌症例を対象とするトラスツズマブ/パクリタキセル併用療法 |
-第II相試験-(JFMC45-1102) |
研究概要 |
前治療歴を有するHER2強陽性(IHC3+または、IHC2+かつFISH+)進行・再発胃癌症例を対象とするトラスツズマブ/パクリタキセル併用療法の有効性と安全性を確認する。 |
判定 |
承認 |
No.357 |
申請者:外科医師 冨樫陽彦 |
課題名 |
治癒切除不能な進行・再発胃癌症例におけるHER2の検討(JFMC44-1101) |
研究概要 |
HER(Human Epidermal Growth Factor Receptor:ヒト上皮細胞増殖因子受容体)family分子はEGFR(HER1)、HER2、HER3およびHER4からなるチロシンキナーゼ活性を有する増殖因子受容体であり、細胞増殖、浸潤・転移、抗アポトーシス、血管新生などに関与している。 |
本研究は本邦の治癒切除不能な進行・再発胃癌症例を対象とし、HER2陽性率およびHER2陽性と関連する各種背景因子との関連を検討することを目的とする。 |
判定 |
承認 |
No.356 |
申請者:整形外科医長 橋本伸朗 |
課題名 |
脊椎手術に対する総合手術危険評価法E-PASSとPOSSUMの比較とその有用性について多施設での検討 |
研究概要 |
当該研究の目的は総合手術危険度評価法であるE-PASSとPOSSUMを用いて、脊椎手術においてその有用性を評価することである。 |
判定 |
承認 |
No.355 |
申請者:外科部長 片渕茂 |
課題名 |
病院ダッシュボードによるDPC分析 |
研究概要 |
DPCデータ分析により、診療の標準化、効率化を実現する。 |
判定 |
承認 |
第5回倫理審査委員会(2011年8月22日) |
No.354 |
申請者:副薬剤科長 平木洋一 |
課題名 |
癌化学療法時のCINV予防における各種制吐剤の臨床効果の検討 |
研究概要 |
高度または中等度催吐性化学療法施行に起因する、急性及び遅発性の消化器症状(悪心・嘔吐)に対するデキサメタゾン+アロキシ注(パロノセトロン)および、イメンドCap(アプレピタント)の有効性及び安全性を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.353 |
申請者:腎臓内科医師 梶原健吾 |
課題名 |
透析中アムホテリシンB脂質製剤投与における薬物動態の研究 |
研究概要 |
腎疾患患者では原疾患によりステロイドをはじめとした免疫抑制薬を治療の主軸として使用することが多く、投与していない患者においても糖尿病性腎症患者やや透析患者では免疫低下状態にあることが多い。このため、真菌感染を代表とする日和見感染を合併する患者が少なくない。 |
アムホテリシンB脂質製剤(LFAB)は真菌感染の代表である真菌感染症に対し、各ガイドラインにおいても第一選択薬に序されており、とくに腎機能障害のある患者においても減量せず使用できることが知られている極めて重要な抗菌薬である。 |
LFABはその大きさから、透析中に濾過されることがないことも知られている。そこで今回我々は、入院中の真菌感染症透析患者に対し、透析中の返血ルートからLFABを投与することで、時間延長を達成しながら患者の苦痛を取り除く投与方法を考案し実施している。この方法では透析回路から薬物を投与するため、ルートの心配もなく時間も安定して計画できる。今回血中濃度を測定し、問題ないことが示されれば、多くの真菌感染を持つ透析患者の大幅なQOLの改善が期待できる。 |
判定 |
承認 |
No.352 |
申請者:呼吸器内科医長 柏原光介 |
課題名 |
EGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がん患者の薬物治療選択に影響する要因解析調査 |
研究概要 |
進行性非小細胞肺がんの治療を受ける患者にとって、治療選択は重要な意志決定であり、その背景には様々な要因が存在すると考えられる。患者の治療選択とその理由を調べることは、今後、より患者の意向に沿った医療を目指す上で重要と思われる。そこで今回は、進行非小細胞がん患者を対象に、治療選択およびその選択に影響した要因を探索する調査研究を企画した。5つの項目(薬物の位置付け、薬の使い方、薬の効果、薬の副作用、日常生活に対する影響)のそれぞれが、どの程度寄与しているかを検討する。治療の選択に患者背景、QoL/FACT-L、不安などの気持ち/HADS2,3が関連しているか探索的に検討する。治療選択における患者と医師、メディカルスタッフのギャップが存在するかを検討する。 |
判定 |
承認 |
No.351 |
申請者:泌尿器科医長 菊川浩明 |
課題名 |
筋層非浸潤性膀胱癌に対するPirarubicin(THP)のTHR-Bt膀胱内注入療法における保持時間の無作為化比較試験 |
研究概要 |
中リスク筋層非浸潤性膀胱尿路上皮癌を対象に、ピラルビシン(THP)のTUR-Bt膀胱内注入療法におけるTHP30分保持群とTHP120分保持群のQOL(qualityoflife)、安全性および再発予防効果の比較検討を行うこと。主要評価項目をQOL、副次評価項目を非再発率と安全性とする。 |
判定 |
承認 |
第4回倫理審査委員会(2011年7月19日) |
No.350 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
本邦におけるST上昇型急性心筋梗塞の実態調査(J-AMI) |
研究概要 |
ST上昇型急性心筋梗塞(ST-elevation myocardial infarction;以下STEMIとする)は、急性冠症候群の中でも特に重症な疾患で、発症から治療までの時間や治療内容により患者の転帰に大きな影響を及ぼす。しかしながら、その治療内容等の実態を正確に把握できるデータは現存していない。 |
本邦におけるPCIが適用されたSTEMI患者の治療内容を正確に把握し、データ収集、解析を行い、学問的な進展を図ることができる。また、STEMI患者の治療における今後の課題を明らかにし、その課題を解決するための方法を検討していくことで、さらに効果的な治療として確立することができる。 |
判定 |
承認 |
No.349 |
申請者:血液内科医師 井上佳子 |
課題名 |
再発難治治療抵抗性の多発性骨髄腫に対するボルテゾミブとデキサメタゾン併用(BD)治療とサリドマイドとデキサメタゾン併用(TD)療法のランダム化第II相試験JCOG0904 |
研究概要 |
再発難治治療抵抗性の多発性骨髄腫に対する治療としてボルテゾミブとデキサメタゾン併用療法(BD療法)とサリドマイドとデキサメタゾン併用療法(TD療法)とが知られているが、どちらがより有効であるか1年無増悪生存率を比較することにより選択する。 |
判定 |
承認 |
No.348 |
申請者:血液内科医師 井上佳子 |
課題名 |
未治療のCD20陽性びまん性大細胞型Bリンパ腫に対するR-CHOP療法におけるRituximb(リツキシマブ)の投与スケジュールの検討を目的としたランダム化第II/III相試験実施計画書Ver2.0JCOGO601 |
研究概要 |
未治療のCD20陽性びまん性大細胞型Bリンパ腫患者を対象とし、キメラ型抗CD20抗体rituximab(リツキシマブ)とCHOP療法の併用において、6~8コースのCHOP療法の各コースにリツキシマブを計8回投与する方法(R-CHOP療法群=標準療法群)を対象に、6~8コースのCHOP療法開始からリツキシマブを週に1回連続8回投与する方法(RW-CHOP療法=試験治療群)の有用性(完全奏功割合、無増悪生存率、全生存率、有害事象発症率など)をランダム化第II/III相試験により検証する。 |
判定 |
承認 |
No.347 |
申請者:血液内科医長 日高道弘 |
課題名 |
寛解を目指し化学療法を受ける白血病の高齢患者の認識、姿勢及び思いに関する研究 |
研究概要 |
白血病の高齢患者の疾患・治療及び療養生活に対する認識、姿勢、思いについてその様相を明らかにする。 |
判定 |
承認 |
No.346 |
申請者:血液内科医長 日高道弘 |
課題名 |
好中球減少症に持続性発熱を併発した患者に対する経験的抗真菌治療におけるイトラコナゾール注射剤とアムホテリシンBリポソーム製剤の多施設共同前向き無作為化比較試験(ILEANstudy) |
研究概要 |
好中球減少時に広域抗菌薬不能な発熱を併発した造血器悪性腫瘍性疾患例に対し、経験的抗真菌治療としてのイトラコナゾール注射剤の安全性と有効性について、標準的に用いられているアムホテリシンBリポソーム製剤と前向き無作為化比較試験により検証する。 |
判定 |
承認 |
No.345 |
申請者:救命救急医長 原田正公 |
課題名 |
熱中症のDICに関する多施設共同研究(HeatStrokeKYUSHU2011) |
研究概要 |
熱中症は毎年国内で死亡例があとを絶たず、またその病態の解明がまだ十分ではなく、治療法においてもまだ検討の余地がある疾患の一つである。 |
重症の熱中症ではDIC(播種性血管内凝固)を合併し、多臓器障害から死亡に至る原因の一つとなっている。 |
熱中症におけるDIC発症機序、特に高温がもたらす血管内皮細胞障害と腸管粘膜障害によるBacterial Translocation(BT)がもたらす敗血症の発症経過に与える影響を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.344 |
申請者:救命救急部長 高橋毅 |
課題名 |
救急外来死亡者に対するオートプシーイメージング(Ai)の重要性についての研究 |
研究概要 |
救命救急センターには多くの院外心肺停止患者が搬入され、その2/3の方は心肺再開できず外来死亡となります。我々、救急医は、心肺蘇生術を施行しながら可能な範囲での原因診断を行いますが、それでも原因が不明な場合は亡くなられた後にCT検査を行います。しかしながら、現在の保険診療の制度では死亡後にCT撮影することは許されておらず、病院負担、もしくは自費または警察負担で検査を行っているのが実態であります。 |
そこで、機構の救命救急センター19カ所で救急外来死亡患者へのAiによる死亡原因診断を積極的に行い、その有用性・必要性について検証し、保険診療として実施することが可能となるように国へ提言して行くことを目的としています。 |
判定 |
承認 |
No.343 |
申請者:皮膚科医長 牧野公治 |
課題名 |
重症中毒疹診断のための血清グラニュライシン測定 |
研究概要 |
スティーブンスジョンソン症候群(以下SJS)や中毒性表皮壊死症(以下TEN)は生命を脅かす重症の中毒診であるが、皮膚や粘膜のびらんが生じるまでは診断が難しい。最近血清のグラニュライシンが全身粘膜皮膚症状を生じる前のSJS/TEN患者で上昇することが判明し、さらにそれを検出するキットが開発され、より簡便にその測定が行えるようになった。当院でも本検査を行うため。 |
判定 |
承認 |
No.338 |
申請者:看護師 西村昌修 |
課題名 |
腸管切除後のガム咀嚼による苦痛の緩和~絶飲食に伴うストレスの軽減~ |
研究概要 |
腸管術後は麻酔や絶飲食による咀嚼と腸管運動の反射経路の遮断などにより術後イレウスを起こす可能性がある。先行研究にて「ガムを1日目から咀嚼することは、術後の排ガスの促進に有効であった」と述べられており、イレウス予防としてガム咀嚼は有効性が報告されている。腸管切除後2~3日は絶飲食期間がある。絶飲食は患者にとってストレスであり、飲水できないことで口腔内が乾燥し苦痛となっている症例が多くみられている。そこでガムを咀嚼することで絶飲食に対するストレス軽減に繋がり、また唾液分泌が亢進されることで口腔内の湿潤環境を整えることができ、腸管切除後の苦痛の緩和ができるのではないかと考えた。 |
判定 |
承認 |
第3回倫理審査委員会(2011年6月13日) |
No.342 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
高血圧と心拡張不全を有する患者に対するエプレレノンの効果について多施設共同研究 |
研究概要 |
複数の大規模臨床研究により、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬であるスピロノラクトンやエプレレノン投与が重症心不全患者の心臓突然死、心不全による再入院を改善することが証明された。 |
そこで本研究において、我々はミネラルコルチコイド受容体拮抗薬のエプレレノンが、(エプレレノンの保険適応となっている)高血圧を伴う心拡張不全症例に対してどのような効果をもたらすか、各種バイオマーカーを中心に検討する。 |
判定 |
承認 |
No.341 |
申請者:統括診療部長 野村一俊 |
課題名 |
DPC参加施設によるクリティカルパス行程内容の差異が収支に及ぼす影響に関する研究 |
研究概要 |
平成19年20年度のNHO指定研究「疾患別医療者用/患者用クリティカルパスの行程内容と患者アウトカムとの関連に関する比較検討:主任研究者菊池秀」において、肺がん肺葉切除、扁桃摘出術、小児市中肺炎、軽症脳梗塞、人工股関節置換術、胃全摘術、経尿道的前立腺切除術、糖尿病教育入院等のクリティカルパスについて検討された。 |
本研究の目的は、施設間のクリティカルパス行程内容の差異が収支に及ぼす影響と程度を明らかにし、財務結果の観点から、クリティカルパスの行程内容見直しの必要性とベストプラクティスモデルを提言することにある。 |
判定 |
承認 |
No.340 |
申請者:看護師 矢野真理子 |
課題名 |
看護師の造血幹細胞移植前訪問による不安軽減に対する有用性の検討 |
~地域病院との連携を通して~ |
研究概要 |
地域病院と連携して、移植施設の看護師による移植前訪問を行うことで、地域の病院から移植を受けに来る患者の不安軽減に対する有用性の検討を行う。 |
判定 |
承認 |
No.336 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
実地臨床におけるバイオリムス溶出性ステントとエベロリムス溶出性ステントの有効性および安全性についての多施設前向き無作為化オープンラベル比較試験 |
研究概要 |
冠動脈インターベンション(PCI)は冠動脈疾患患者の血行再建法として確立されているが、再狭窄が問題点であった。再狭窄を克服するため、薬剤溶出性ステント(DES)が開発され、現在第2世代の薬剤溶出性ステントとしてエベロリムス溶出性ステント(EES:XIENCEVTM /PROMUSTM)が薬事承認を受けている。本研究は、新規承認された薬剤溶出性ステントであるバイオリムス溶出性ステント(BES:NOBORITM)の有効性および長期安全性を、エベロリムス溶出性ステントと比較検討する。 |
判定 |
承認 |
No.335 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
リアルワールドの日本人患者における EndeavorZESを用いる治療後のDAPTの至適実施期間の検討:前向き多施設共同試験(OPERAStudy) |
研究概要 |
リアルワールドの日本人患者におけるEndeavorZESを用いるステント留置後にDAPT(アスピリン+クロピドグレル)の二つの異なる継続実施方法群(3ヶ月間および12ヶ月間)間での主要評価項目に関する非劣性を介してEndeavorZESの長期臨床安全性を評価することおよびEndeavorZESを用いるステント留置後のDAPTの至適実施期間を検討すること。 |
判定 |
承認 |
第2回倫理審査委員会(2011年5月16日) |
No.337 |
申請者:麻酔科医師 宮﨑直樹 |
課題名 |
緊急手術症例における術後死亡率予測のためのスコアリングシステム(CORES)の多施設における有用性の検討 |
研究概要 |
患者が急変した状態で行われる緊急手術の予後は、一般に待機手術に比べて不良である。例えば、国立病院機構熊本医療センター外科における待機手術症例の在院死亡率は0.8%であるのに対し、緊急手術は7.1%にも上る。そこで我々は過去の行った手術患者のデータを多変量解析し、術前の5つの変数から在院死亡を予測するモデルCORESを開発した。本研究では、複数の施設で前向きにデータを収集し、この予測モデルCORESの精度を検証する。 |
判定 |
承認 |
No.334 |
申請者:糖尿病・内分泌内科医長 豊永哲至 |
課題名 |
糖尿病・肥満における心腎連関進展因子としての脂質炎症関連分子の意義とその効果的治療法の検討(J-DOS(Japan Diabetes & Obesity Study)) |
研究概要 |
糖尿病・肥満者の急増は、心血管病(CVD)と慢性肝臓病(CKD)発症につながる。このため、糖尿病・肥満の心腎連関進展に対する早期予防法の確立は急務である。本研究は、糖尿病・肥満に高率に合併する脂質代謝異常・炎症の心腎連関進展への影響に関する情報を集積することにより、CVC/CKD進展における脂質炎症関連分子の意義、早期予知指標の同定、その指標に基づいた新たな管理目標値と脂質管理法を明らかにし、心腎連関進展予防の為の効果的治療プログラムの確立を目指すものである。 |
判定 |
承認 |
No.333 |
申請者:血液内科内科医長 日高道弘 |
課題名 |
ボルテゾミブ治療を受けた多発性骨髄腫患者の帯状疱疹発症に関する後方視的調査研究 |
研究概要 |
ボルテゾミブ治療を受けた再発・難治性多発性骨髄腫患者における帯状疱疹発症数(割合)および危険因子を明らかにする。 |
判定 |
承認 |
No.332 |
申請者:整形外科部長 橋本伸朗 |
課題名 |
腰部脊柱管狭窄症診断サポートプロジェクトLumbar Spinal Stenosis Diagnosis Support Tool:DISTO-Project |
研究概要 |
本研究の目的は、腰部脊柱管狭窄(LSS)の認知度向上と、サポートツールのversionアップを目的に、医師用LSS診断サポートツール、自記式問診票(あしのしびれ・痛み自己チェック票)、とJOABPEQの関連について検討する。 |
判定 |
承認 |
第1回倫理審査委員会(2011年4月18日) |
No.331 |
申請者:血液内科医長 武本重毅 |
課題名 |
ATLなどリンパ系悪性腫瘍の発症および治療抵抗性獲得の予知に関する可溶性CD30(sCD30)および可溶性IL-2R(sIL-2R)の臨床的有用性の比較検討 |
研究概要 |
日本全国には、120万人を超えるHTLV-1キャリアが存在し、今後5万人以上のATL患者が発症すると予想される。このことにより日本におけるT細胞系悪性腫瘍の割合は他の国々と比べて高い。本研究では、ATLを含むリンパ系悪性腫瘍患者の血清を解析しその中の異常タンパクを証明することにより、ATLなどリンパ系悪性腫瘍治療のための標的タンパクを同定し、早急に新しい診断薬を開発することを目的とする。この目的達成のために、ATLなどリンパ系悪性腫瘍発症に関与する責任タンパクを明らかにすることが必要であり、血清中タンパクの解析等を用いて検討する。 |
判定 |
承認 |
No.330 |
申請者:血液内科医長 武本重毅 |
課題名 |
成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)における微小残存病変(MRD)検査法の臨床応用についての第3次研究 |
研究概要 |
成人T細胞白血病/リンパ腫(adult T-cell leukemia-lymphoma: ATL)は、西南日本に好発する成熟T細胞腫瘍である。 |
ATLの化学療法に対する初期反応はある程度良好であり、最近の顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)を併用した化学療法では過半数の症例が寛解へ導入されている。しかしその多くは早期に再発するため、長期生存率は10ないし30%程度である。近年、宿主片対ATL効果により同種造血幹細胞移植で長期生存が期待できるとのretrospectiveな報告があるが、症例の選択基準は確立しておらず移植片対宿主病など重篤な合併症や再発を少なからず認める。しがたって化学療法/移植療法後の寛解期に残存するATL細胞(minimal residual disease:MRD)をモニタリングすることは、再発の予知や寛解後の治療方針の決定に有用であると考えられる。 |
判定 |
承認 |
No.329 |
申請者:血液内科医長 日高道弘 |
課題名 |
成人T細胞白血病・リンパ腫に対する骨髄破壊的前処理法を用いた同種造血幹細胞移植療法を組み込んだ治療法に関する第II相試験(JCOG0907) |
研究概要 |
20歳以上55歳以下のATL患者に対して、導入化学療法を施行しながら、ドナーが確保された場合に骨髄破壊的な前処理法を用いた同種造血幹細胞移植を積極的に施行する治療の有効性と安全性を検討する。 |
判定 |
承認 |
No.328 |
申請者:治験センター薬剤師 山下克也 |
課題名 |
治験に関する外来被験者への満足度調査 |
研究概要 |
当院では2001年に治験センターを設置し、治験の実施体制の整備と共に施設内の協力体制に努めてきた。今回、当院治験センターの被験者対応の問題点の把握と業務改善を目的に、治験に参加した、または参加中の外来被験者を対象にアンケート調査を実施する。 |
判定 |
承認 |
No.327 |
申請者:集中治療室室長 瀧賢一郎 |
課題名 |
日本におけるICUせん妄の疫学研究 |
研究概要 |
ICUせん妄と一般病棟でのせん妄は異なり、ICUせん妄が6ヶ月後の独立した予後予測因子であることから国内での多施設前向き研究は重要な意味をもつと考えられ、症例を蓄積分析することにより医療の質向上に寄与する。 |
判定 |
承認 |
No.326 |
申請者:循環器内科医長 藤本和輝 |
課題名 |
電気的除細動もしくはカテーテルアブレーション施行予定の心房細動患者におけるイルベサルタンの心房細動再発抑制効果の検討(SILK試験) |
研究概要 |
カテーテルアブレーションもしくは電気的除細動予定患者における発作性および持続性心房細動合併高血圧症患者を対象に、イルベサルタンの投与による洞調律維持効果および心房細動再発の予測因子となるバイオマーカーの変動をアムロジピンを対象薬として検討する。 |
判定 |
承認 |
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