臨床工学部門|国立病院機構熊本医療センター
臨床工学部門
臨床工学技士長あいさつ
現在当院には10名の臨床工学技士が所属しています。日々進歩する医療技術、ますます高度化・複雑化する医療機器、それらをより安全により効率的に運用できるよう医師や看護師などと連携しチーム医療の一員として医療技術を提供しています。
血液浄化センターは20床で、透析をはじめとした各種血液浄化、骨髄移植のための末梢血幹細胞採取や骨髄濃縮、腹水濾過濃縮等を行っています。透析ではオンラインHDFも取り入れ透析患者の長期合併症の軽減にも取り組んでいます。
ICUやCCUでは急性血液浄化や補助循環、人工呼吸器の管理等を行っています。手術室では人工心肺業務や術中自己血回収、運動誘発電位モニタリング等の臨床支援業務の他に医療機器の点検等も行っています。2024年よりロボット支援手術も開始され、診療支援を行っています。また1人用の高気圧酸素治療装置も1台稼働しており、各種疾患に対し高気圧酸素治療を行っています。
チーム医療では呼吸ケアサポートチーム(RST)へ参加するとともに、毎日使用中の人工呼吸器や補助循環装置等のラウンドを行い医療安全にも取り組んでいます。ME機器室では医療機器の中央管理や点検業務を行うとともに、院内各所に配置してあるAEDや生体情報モニターなど各種医療機器の管理を行い、トラブル発生時はすぐに対応できるようにしています。
当院は「1年365日24時間、断らない救急医療」をスローガンとして掲げています。臨床工学技士業務のほとんどで緊急対応が求められるため、当直を行うなど即応できる体制を整えています。
臨床工学技士長 寺下真吾
当院臨床工学技士が担う業務
人工心肺業務
- 人工心肺操作・管理業務
- 胸部ステント支援業務
血液浄化業務
- 通常血液透析
- 持続緩徐式血液透析
- 各種アフェレーシス
- 骨髄移植用末梢血幹細胞採取
手術業務
- 各種医療機器日常点検
- 各種医療機器管理
- 自己血回収装置操作
- 脊髄刺激電導検査装置操作
- ロボット支援手術業務
- その他臨床支援業務
集中治療領域での業務
- 各種医療機器定期点検
心・血管カテーテル治療業務
- ロータブレータ治療支援
- 生命維持装置管理
高気圧酸素治療業務
- 高気圧酸素治療装置操作
人工呼吸器・院内ラウンド業務
- 各病棟・救命センター・ICUにて稼動機器の管理
- RSTラウンドへの参加
医療機器・保守点検管理業務
- 医療機器の中央管理業務
- 院内医療機器の保守点検業務
- 病棟での機器トラブル対処
教育関連業務
- 医療機器の操作等についての勉強会の開催
症例数・治療・成績
2022年度 | 2023年度 | |
血液透析 | 5,538 | 6,338 |
その他の血液浄化 | 790 | 817 |
腹水濾過濃縮再静注法 | 73 | 57 |
末梢血幹細胞採取 | 37 | 41 |
骨髄濃縮 | 3 | 1 |
人工心肺 | 18 | 11 |
術中自己血回収(開心術以外) | 21 | 14 |
運動誘発電位モニタリング | 73 | 42 |
高気圧酸素治療経 | 273 | 436 |
皮的心肺補助法 | 54 | 36 |
大動脈内パルーンパンピング法 | 147 | 127 |
低体温療法 | 99 | 95 |
ロボット支援手術(2024年より) | - | 5 |