研修の様子2022|看護師特定行為研修|国立病院機構熊本医療センター
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看護師特定行為研修
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看護師特定行為研修の様子(2022年度)
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12月・・令和4年度特定行為研修の振り返り
【7/15(金)フィジカルアセスメント演習】
患者役もテキストを見ながら、フィジカルイグザミネーションの練習です。修了生の集中ケアCNから指導を受けました。
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【8/19(金)フィジカルアセスメント実習(評価)】
そして本番! 腎臓叩打診を行っています。
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【8/22(月)「医療の質」演習】
褥瘡裁判事例で気づいたことをKJ法で整理して、医療の質を保証するための行動を発表してもらいました。
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【8/26(金)「広報活動」演習】
プレゼンテーションのリハーサルで、建設的な意見交換ができました。
【8/25(木)「意思決定支援」実習(評価)】
デブリートマンの同意を得る場面、「痛いことはしたくない」という患者さまに丁寧に説明しています。
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【9/8(木)高カロリー輸液・脱水補正の演習】
救急領域パッケージの受講生と合同で症例検討を行いました。富田部長より、追加の講義がありました。高度な内容ですが、先生からの質問にしっかりと応答できていました。
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【動脈血液ガス採血の練習】
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【9/16(金)「人工呼吸療法」演習】
集中ケアCNの説明に、皆さん立ち上がって聞き入っていました。
【9/26(月)創傷管理OSCE】
デブリートマンは、器具の正しい持ち方、使い方から学んでいきます。
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【9/26(月)救急領域OSCE】
実技試験に真剣に取り組んでいます。
医師からの指示ではなく、必ず画像を見て気管チューブの位置を確認し、バイタルサインなどと総合してアセスメントを行い、位置調整するかどうかを判断して医師に報告します。
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【陰圧閉鎖療法デモ】
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創傷の部位によって、固定方法を工夫していきます。
健常な皮膚を侵すことなく、効果的なフォームの当て方を学んでいきます。
【カンファレンス】
受け持ち患者の病態を理解するため、学内でディスカッションを行いました
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【12/22(木)症例発表会】
3期生から始めた症例発表会は、実習中からテーマを決めて準備していきます。限られた時間や枚数に、自分の伝えたいことをまとめる、それが相手に伝わる、その難しさを実感していました。参加した2-3年目の看護師から、「特定行為は技術と思っていたが、イメージが変わった。」との感想が聞かれ、ちゃんと学びが伝わっていました。修了生としての誇りとなることでしょう。
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【修了式】
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今年度は、初めて訪問看護ステーションからの受講がありました。修了後を見据えて情報提供できるように、事前に準備して迎えました。しかし、病院と違って複数の開業医の先生に手順書について理解を得ることなど、様々な課題がありました。徐々に、人の輪がつながり、”どうにかなりそう”と前を向いて修了していきました。
創傷管理では、皮膚損傷のある患者の後悔、ショック、いらだちなど、特有の思いを考えさせられる実習でした。さらに、管理栄養士・理学療法士・臨床心理士など医療チームが寄り添う必要性を強く感じていました。そのため、チームのキーパンソンになる決意をもって、現場に帰っていきました。
救急領域では、特にSAT・SBTの症例を多く経験できました。そのなかで、人工呼吸器装着のまま一般病棟に転棟されたため、受講生の関わりが継続できなかった患者様がおられました。ここに、修了者がいたら・・あらためて、特定行為研修修了者の意義を考えさせられました。
毎年、受講生の学ぶ意欲の高さに助けられて、研修を運営しています。施設初の受講が多いので、できる限りサポートしています。いつまでも「研修に行って良かった」と思い続けて、活躍されることを祈念しています。
特定行為研修担当 吉岡薫
5月・・令和4年度特定行為研修がスタートしました
【開講式】
5月30日に第4期生の開講式とオリエンテーションを行いました。県内外から6名の受講生を迎えました。皆さん、所属施設の期待を背負った緊張のなかにも和やかな雰囲気があり、チームワークの良さが伺えました。
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【共通科目の演習】
事前学習(予習)に重きをおき、週1回の集合研修で活発なディスカッションができています。
<臨床病態生理学-ケーススタディ>
持ち寄った事前学習のレポートを発表し”モヤッ”としていると、修了生の救急CNより具体的な補足を受けて”スカッ”と納得していました。
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<臨床推論-臨床検査による診断プロセス>
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【臨床推論-CT画像の判読】
事前学習をもとにグループワークを行うと”経験の異なる人から学ぶことができる”、指導医のレクチャーや動画で解答を聞く前は”解説が楽しみ”と、知識を吸収していくことの充実感と高揚感が伺えます。
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【臨床推論-病歴聴取面接のロールプレイ】
【臨床推論-行動変容面接のロールプレイ】
【臨床推論-ロールプレイ後のデブリーフィング】
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ロールプレイの鍵は「患者役」にありますが、経験の長い受講生はシナリオのキャラクターになりきって演じていました。そのため、「看護師役」はシナリオのミッションを果たすために苦慮する場面もありましたが、様々な工夫や気配りを行って対応していました。臨床では、二度と体験しない重要な単元なので、デブリーフィングやリフレクションにも時間をかけていますが、”看護師が聞きたいと思っていることと患者が訴えたいことには乖離がある”との気づきの発表がありました。より重要で緊迫した場面でのコミュニケーション能力が求められることを想定して、学びを活かして欲しいと思います。