放射線科|国立病院機構熊本医療センター

放射線科

放射線科部長あいさつ

画像診断センターでは、放射線診断専門医の指示によるCT、MRI、核医学検査の最適化と全症例のレポート作成を翌診療日までに行っています。カテーテルを用いた血管内治療にて、悪性腫瘍の化学動脈塞栓術や外傷患者の緊急動脈止血術を行っています。
外来検査予約は放射線科受付(代)096-353-6501(内線3201)に電話で予約した後、専用の画像検査予約ファックス送信票(診療情報提供書兼紹介状)を紹介予約センターへFAX(096-353-6563)お願い致します。画像検査予約ファックス送信票および検査予約の手順と注意事項を病院ホームページの「患者様のご紹介について(外来紹介予約センター)」に掲載していますのでご利用下さい。
放射線科部長 根岸 孝典

診療内容・特色
当センターは、放射線診断専門医(5名)、放射線科専門医(1名)、放射線科専攻医(1名)、診療放射線技師(26名)、看護師(5名)及び受付クラーク(2名)で運営しています。救急外来を含む全てのCT・MRI・核医学検査における画像診断報告書を翌診療日までに作成し、画像診断管理加算2を取得しています。
平成26年1月よりMRI-3T装置Inginia(フィリップス)が稼働し始めました。平成27年4月にガンマカメラと透視撮影装置を更新しました。平成28年3月に乳房撮影装置をトモシンセシス機能付AMULET(富士フイルム)に更新しました。平成29年4月に大視野用血管撮影装置がバイプレーン撮影装置Infinix celeve-i(東芝メディカル)に更新しました。平成30年3月に一般撮影装置2台をDR BENEO-Fx(FUJIFILM)2台に更新しました。平成30年5月にCT装置2台(128列と64列)をSOMATOM Drive(Dual source CT)とSOMATOM Definition Edge(Single source dual energy CT)に更新しました。平成30年5月にCT装置2台をSOMATOM Drive(Dual source CT)とSOMATOM Definition Edge(Single source dual energy CT)に更新しました。平成31年3月に病棟ポータブル撮影装置2台の更新と救急外来ポータブル撮影装置1台の新規導入を行いました。令和1年にX線透視診断装置をSONIALVISION G4(島津製作所) に更新しました。令和2年にポータブル撮影装置をMobileDaRt Evolution(島津製作所)、歯科パノラマ撮影装置をHyperG CM(朝日レントゲン)、骨密度測定装置をPRODIGY Fuga Advance(GEヘルスケア・ジャパン)に更新しました。令和3年3月に病棟と手術室にポータブル装置Sirius Star Mobile Tiara airy(日立製作所)を新規導入しました。令和4年4月に血管造影装置Azurion7 C20(フィリップス・ジャパン)を新規導入しました。その他、心血管撮影装置をXTP-8100XG(キヤノンメディカル)、1.5T MRI装置をMAGNETOM Sola(シーメンス)、ポータブル撮影装置をMobileArt Evolution MX8(島津製作所/富士フイルムメディカル)、外科用イメージ装置をZenition 70(フィリップス)、X線撮影FPDシステムをCALNEO PU(富士フイルムメディカル)に更新しました。
画像診断機器は、X線撮影装置(CR装置2台・FPD装置4台)、透視撮影装置(2台)、乳房撮影装置(1台)、全顎撮影装置(1台)、CT装置2台(128スライス2管球装置・128スライス1管球装置)、MRI装置2台(3T装置・1.5T装置)、FPD搭載血管撮影装置(心臓用1台・大視野用2台)およびSPECT対応型ガンマカメラ(1台)などがあります。院内はデジタル画像を全てフィルムレス運用し、高精細モニターにて診断しています。
平成30年5月に導入されたDual source CTでは、2種類の異なる管電圧で撮影することにより、これまでの形態診断を超えた、多くの付加情報を得ることが可能となります。

肺血流分布強調画像(Lung PBV)

骨髄浮腫強調画像(Bone marrow image)


3T装置では拡散テンソル撮像により、神経線維の走行を描出するトラクトグラフィーが可能です。
拡散テンソル画像

左大脳の脳腫瘍で、神経線維束と腫瘍との関係が評価でき、手術などの治療方針決定に有用です。


MRI検査では、ディフュージョン画像(PET-like Image)が可能であり、悪性腫瘍の診断に寄与しています。
ディフュージョン画像(PET-like Image)

悪性リンパ腫で細胞密度の高いリンパ節を反映した多発性病変が描出されています。PETにおける全体像に酷似しています。回転可能な再構成画像にて、病変部の立体的位置関係が把握できます。

血管撮影室では、循環器医師による冠動脈形成術、腎臓内科医師による経皮的血管形成術、脳神経外科医師による脳血管内治療、放射線科医による肝癌領域の動脈塞栓術などの血管内治療(IVR)を多く行っています。
肝細胞癌治療例

1.肝細胞癌治療前にCTで腫瘍の大きさや栄養血管の発達を評価する。
2.経動脈性にカテーテルを挿入し、栄養血管の塞栓を行う。
3.現在では塞栓直後に血管撮影装置でCTと同等の画像を撮影/作成可能で、塞栓物質の貯留状況を把握できる。
腎動脈奇形

1.腎動静脈奇形による血尿の患者。治療前のCTで病変の形態など把握の上、血管塞栓術を施行。
2.塞栓物質を使用し、血流は消失。
3.血尿も消失し、治療効果は良好であった。

症例数・治療・成績
令和4年度年間検査症例数はCT 29,847名、MRI7,101名、核医学検査887名、血管造影1,798名です。CT装置2台をフル稼働することで、1日100名以上のCT検査の大半を緊急対応しています。 平成22年4月より外傷全身CT加算の施設基準が取得可能となりました。令和4年度の外傷全身CTは349名、冠動脈CTは184名でした。

スタッフ紹介
職名 氏名 免許取得年 | 専門医 所属学会 など | 専門分野 |
放射線科部長 ネギシ タカノリ 根岸 孝典 平成12年 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本医学放射線学会研修指導者 | 画像診断一般 血管造影 インターベンショナルラジオロジー |
放射線科副部長 画像診断センター長 アサオ チアキ 浅尾 千秋 平成2年 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本医学放射線学会研修指導者 検診マンモグラフィー読影認定医 | 画像診断一般 |
放射線科副部長 核医学センター長 イトウ カナコ 伊藤 加奈子 平成10年 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本医学放射線学会研修指導者 検診マンモグラフィー読影認定医 日本核医学学会 PET核医学認定医 | 画像診断一般 |
放射線科医師 イノウエ セイジロウ 井上 聖二郎 平成19年 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本医学放射線学会研修指導者 日本IVR学会専門医 日本脈管学会認定脈管専門医 | 画像診断一般 血管造影 インターベンショナルラジオロジー |
放射線科医師 カンベ アユミ 神戸 あゆみ 平成27年 | 日本医学放射線学会 | 画像診断一般 放射線治療 血管造影 インターベンショナルラジオロジー |
放射線科医師 ヨシムラ フミヒロ 吉村 文博 令和2年 | 日本医学放射線学会 | 画像診断一般 放射線治療 血管造影 インターベンショナルラジオロジー |
放射線科特別診療役 ヨシマツ シュンジ 吉松 俊治 昭和56年 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本医学放射線学会研修指導者 | 画像診断一般 血管造影 インターベンショナルラジオロジー |

今後の目標・展望
外科用イメージ装置の更新を予定しています。