アレルギー外来このページを印刷する - アレルギー外来

食物アレルギー

近年子どもの食物アレルギーは増えているといわれます。
血液検査で陽性にでたから・・・、ご兄妹に食物アレルギーがあるから・・・などの理由で食べたことが無い、制限している、というお子さんもいらっしゃるのではないでしょうか?
当院では、専門医師と栄養師、看護師がタッグを組んで診療に取り組んでいます。

食物アレルギーの診断

食物アレルギーの確定診断には、原則として実際に原因となる、または疑われる食べ物を食べてみる「経口負荷試験」が必要です。当院では年間500件以上、日帰り入院で負荷試験を行っています。
運動誘発性アナフィラキシーの原因精査も行なっています。

症状を出さないための対策

食物アレルギーの管理は、食事指導が中心となります。なにより、栄養の不足(牛乳アレルギーの場合はカルシウムの補充など)は成長期のお子さんにとって大きな問題です。
栄養面はもちろん、症状が出ないようにどうやって原因食物の除去を行うか、どうすればより安全に安心して食生活を送ることができるか、献立の立て方や、食品表示の見方、代替食の紹介等について指導を行っています。また、栄養士の相談を受けることもできます。

症状が出た場合の対応

救急対応はもちろんですが、アナフィラキシーを起こす可能性が高いお子さんへのエピペン®処方も行なっています。遠方の患者様については,地域の救急医療機関に連携をお願いすることがあります。

  • 負荷試験の方法
  • 負荷試験後は

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の治療の三本柱は、悪化因子の除去、スキンケア、薬物療法です。
当院では専門医と担当看護師がスキンケア指導を行います。重症の場合は、皮膚科と共診の上、入院治療させていただくこともあります。
皮膚は食物アレルギーなどの発症に大きく関わることがわかっており、実際、食物アレルギーの子どもさんの多くが、赤ちゃんの時期にアトピー性皮膚炎を発症しています。そのため、乳児期早期から皮膚をきれいに保つことは重要です。

喘息

喘息の基本病態は慢性の気道炎症と気道過敏性とされています。発作を起こさないよう、「気管支の炎症をおさえる治療」が重要です。いったん発作を起こすと、気道の炎症が進み、風邪や運動など少しの刺激で発作が起こしやすくなり・・・という悪循環が始まります。
かかりつけの先生と共診させていただきながら、ガイドラインに沿って診療しています。
治療のステップダウン、ステップアップを検討するために、必要に応じて肺機能検査・呼気NO検査、気道可逆性検査などで喘息の状態を評価します。重症例では抗IgE抗体(ゾレア®)、抗IL-5抗体(ヌーカラ®)の導入も検討します。
担当医 渡邊 優 日本アレルギー学会専門医
日本小児科学会専門医