救命救急科このページを印刷する - 救命救急科

救命救急科部長あいさつ

救命救急科部長写真

救命救急センター外来には、日々多くの重症な患者様が救急現場や他医療機関から搬送されます。また、熊本県防災消防ヘリ「ひばり」の支援病院として、ヘリコプターによる病院前救急医療を行っております。時間外に自家用車などで受診された患者様については、専任看護師が中心となりトリアージを実施し、緊急度の高い患者様を優先した初期診療を行っております。

入院が必要な患者様は、それぞれの当該診療科に診療が引き継がれ、各診療科での専門的な診療が継続されます。特に重症な患者様は、濃厚な看護やケアが必要となりますので、集中治療室や救命病棟での治療が行われます。救命救急科では重症呼吸不全、急性中毒、敗血症性ショック、多発外傷などの重症患者様の集学的治療を行っております。超急性期~急性期以降も診療継続が必要な患者様については、亜急性期以降は一般病棟への転棟または他病院への転院の上、診療が継続されます。

救命救急部長 櫻井聖大

集中治療部長あいさつ

当院の集中治療室(Intensive Care Unit; ICU)は2002年にICU施設基準を取得し、2007年には日本集中治療医学会の集中治療専門医研修施設に認定されました。ベッド数は6床と少なめですが、様々な重症患者様を受け入れ、全身的な治療を行っております。なおICUでは重症な新型コロナウイルス感染症患者様を受け入れております。新型コロナウイルス感染症患者様が入室される場合には、本来ICUに入室されるような患者様については、隣接する救命病棟の105号室をmini ICUとして受け入れております。

年間入室患者数は例年200名を大きく超えますが、2021年度の入室患者数は85名と大きく減っています。これは重症な新型コロナウイルス感染症患者様を受け入れる期間が長期化したことが要因となっております。診療実績としましては、人工呼吸器装着患者数は44名、緊急血液浄化法を実施した患者数は23名(CHDF(Continuous hemodiafiltration)18件、血漿交換2件、血液吸着療法3件)でした。また、ECMO(Extracorporeal membrane oxygenation)は1例で使用されました。循環動態のモニタリングに必要なデバイスも充実しており、人工膵臓を用いた厳密な血糖管理を行うことも可能です。
2021年度の入室時のAPACHE IIスコアを用いて算出した予測死亡率は31.6%と非常に高いものの、ICU実死亡率は15.3%と、良好な治療成績を収めることができております。

当院ICUの特色として、緊急での入室が多いことが挙げられます。全入室患者様の9割以上が緊急での入室になっており、予定手術後の入室は多くありません。また、Open ICUの形式をとっており、基本的には各科の主治医が継続して治療に当たることも特徴です。対応する疾患は多岐にわたり、救急外来から直接入室するケースでは敗血症や心肺停止蘇生後、重症外傷などが多く、一般病棟から入室するケースでは外科の予定手術後や院内急変後が多くなっています。

これからもよりよい集中治療を目指して、スタッフ一同力を合わせて精進して参ります。今後とも、ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

集中治療部長 櫻井聖大

診療内容・特色

当救命救急センターでは「全職員をあげて24時間365日体制で断らない救命救急医療」を基本理念にあげ、病院全体で救急医療に取り組んでおります。救急外来では救急科医師や各診療科当番医を中心に救急患者の初期診療を行います。心停止、脳卒中、重症外傷、急性中毒、各種ショック、敗血症、多臓器不全などの特に重症な患者様は救命救急センターやICUなどで集学的治療を行います。ある程度安定した状態になられた患者様は一般病棟に転棟し、退院や転院までの治療を継続します。
救命救急・集中治療部(救急科)では、心停止後症候群、急性中毒、敗血症、重症呼吸不全、多臓器不全、多発外傷などの集学的治療を要する患者、複数診療科にまたがる内因性疾患患者などの入院診療を行っております。

医療設備

日本救急医学会指導医指定施設、日本集中治療医学会集中治療専門医研修施設、日本高気圧環境潜水医学会認定病院、日本熱傷学会専門医認定研修施設、日本外傷学会専門医研修施設、日本航空医療学会認定指定施設の学会施設認定を受けております。その他、行政からは地域災害医療センター(災害拠点病院)、熊本県地域救急医療体制支援病院の指定を受けております。
心原性ショックに対する経皮的心肺補助、大動脈内バルンポンピングなどの循環補助、急性腎不全・重症急性膵炎などに対する持続的血液ろ過透析、敗血症や中毒に対する吸着式血液浄化、急性肝不全や重症中毒に対する血漿交換、心停止後症候群・重症脳障害・熱中症などに対する目標体温管理、出血性ショックに対する加温急速輸血、人工膵臓を用いた血糖管理、熱傷ベッドを用いた熱傷患者管理、重症患者に対する非侵襲的血行動態モニタリングを用いた循環管理、各種適応疾患に対する高気圧酸素治療(第一種)などを行うことが可能です。

今後の目標・展望

日々高度化する救命救急・集中治療の最新技術を取り入れながら、センター理念である「全職員をあげて24時間365日体制で断らない救命救急医療」を実践できるよう、全職員を挙げて取り組んでまいります。

スタッフ紹介

櫻井 聖大(サクライ トシヒロ)

職名
診療部長、救命救急科部長、集中治療部長
卒年度
平成18年
専門医、所属学会など
・日本救急医学会指導医
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本集中治療医学会 専門医・評議員
・日本集中治療医学会九州支部連絡協議会委員
・日本蘇生学会 指導医・評議員
・日本臨床救急医学会 評議員
・日本航空医療学会評議員
・日本内科学会 認定内科医
・日本血栓止血学会 認定医
・日本中毒学会 認定クリニカル・トキシコロジスト
・日本旅行医学会 認定医
・インフェクションコントロールドクター
・熊本大学医学部医学科 臨床教授
・日本救急医学会認定ICLSディレクター
・日本内科学会JMECCインストラクター
・厚生労働省 DMAT隊員
・厚生労働省病院前医療体制指導医
・熊本県メディカルコントロール協議会委員
・フライトドクター
専門分野
救命救急/集中治療

渋沢 崇行(シブサワ タカユキ)

職名
救命救急センター部長、救命救急センター長
卒年度
平成18年
専門医、所属学会など
・日本救急医学会指導医
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本救急医学会学会主導研究評価特別委員会委員
・日本集中治療医学会 専門医
・日本外科学会 専門医
・日本熱傷学会 専門医
・日本外傷学会 専門医・評議員
・日本腹部救急医学会認定医
・日本Acute Care Surgery学会認定外科医
・日本高気圧潜水医学会 専門医
・社会医学系専門医協会 専門医・指導医
・日本蘇生学会 指導医
・インフェクションコントロールドクター
・日本化学療法学会 抗菌化学療法指導医
・日本外科感染症学会 外科周術期感染管理認定医・教育医
・日本組織移植学会 認定医
・JATECインストラクター
・PBECインストラクター
・JPTECインストラクター
・MCLSインストラクター
・ITLS Advanced Instructor
・日本救急医学会認定ICLSワークショップディレクター
・厚生労働省 DMAT隊員(統括)
・フライトドクター
専門分野
救命救急/集中治療/外傷/熱傷診療

橋本 聡(ハシモト サトシ)

職名
精神科部長、救命救急科副部長、精神科救急医療センター長
卒年度
平成13年
専門医、所属学会など
・精神保健指定医
・日本精神神経学会専門医・指導医
・日本精神科救急学会 暫定指導医
・日本総合病院精神医学会 指導医
・日本臨床救急医学会
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本集中治療医学会
・日本蘇生学会
・日本中毒学会
・日本航空医療学会
専門分野
精神神経一般/パーソナリティ障害/リエゾン精神医学/精神科救急

松本 克孝(マツモト カツタカ)

職名
外科副部長
卒年度
平成11年
専門医、所属学会など
・日本外科学会専門医
・日本消化器外科学会専門医
・日本内視鏡外科学会技術認定医
・日本腹部救急医学会認定医
・日本AcuteCareSurgery学会 認定外科医
・日本外傷学会
・日本救急医学会
・JATEC、JPTEC、ITLS、ICLSインストラクター
専門分野
救命救急消化器外科/内視鏡外科/腹部救急/癌化学療法/AcuteCareSurgery

深水 浩之(フカミ ヒロシ)

職名
集中治療室長、救命救急科医師
卒年度
平成29年
専門医、所属学会など
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本集中治療医学会
・日本臨床救急医学会
・日本航空医療学会
・日本内科学会
・日本中毒学会
・日本救急医学会認定ICLSインストラクター
・フライトドクター
専門分野
救命救急/集中治療

國友 耕太郎(クニトモ コウタロウ)

職名
総合診療科医師
卒年度
平成23年
専門医、所属学会など
・日本内科学会総合内科専門医
・日本病院総合診療医学会評議員
・日本医師会認定産業医
・日本プライマリ・ケア連合学会認定医
・日本医師会健康スポーツ医
・日本老年医学会老年科専門医
・総合診療専門専門研修特任指導医
専門分野
総合内科

吉村 文孝(ヨシムラ フミタカ)

職名
総合診療科医師
卒年度
平成25年
専門医、所属学会など
・日本内科学会総合内科専門医
・日本医師会認定産業医
・日本プライマリ・ケア連合学会認定医
・日本病院総合診療医学会認定医
・日本老年医学会老年科専門医
・総合診療専門専門研修特任指導医
専門分野
総合内科

久保崎 順子(クボサキ ジュンコ)

職名
総合診療科医師
卒年度
平成30年
専門医、所属学会など
・総合診療専門医
・日本内科学会
・日本プライマリ・ケア連合学会
・日本病院総合診療医学会
専門分野
総合内科

杉野 大樹(スギノ ヒロキ)

職名
救命救急科 専攻医
卒年度
令和2年
専門医、所属学会など
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
・日本臨床救急医学会
・日本航空医療学会
・日本蘇生学会
・日本中毒学会
専門分野
救命救急/集中治療

大本 寛之(オオモト ヒロユキ)

職名
救命救急科 専攻医
卒年度
令和3年
専門医、所属学会など
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
・日本臨床救急医学会
・日本蘇生医学会
・日本外傷学会
・日本航空医療学会
・日本内科学会
・日本中毒学会
専門分野
救命救急/集中治療

髙橋 毅(タカハシ タケシ)

職名
院長
卒年度
昭和60年
専門医、所属学会など
・医学博士
・日本救急医学会指導医・評議員・理事
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本集中治療医学会 専門医・評議員
・日本臨床救急医学会 評議員・編集委員会
・日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
・日本糖尿病学会 専門医・指導医・評議員
・日本動脈硬化学会 専門医・指導医・評議員
・日本蘇生学会 指導医・評議員・理事
・日本循環器学会 専門医
・日本高気圧環境潜水医学会 専門医
・日本航空医療学会 評議員・理事
・日本病院前救急診療医学会 評議員
・日本医療マネジメント学会 評議員
・社会医学系専門医協会 専門医・指導医
・熊本大学大学院医学教育部客員准教授
・慶応義塾大学医学部客員教授
・インフェクションコントロールドクター
・日本救急医学会認定ICLSワークショップディレクター
・日本内科学会JMECCインストラクター
専門分野
救命救急/集中治療

瀧 賢一郎(タキ ケンイチロウ)

職名
手術センター長、麻酔科部長
卒年度
平成元年
専門医、所属学会など
・日本麻酔科学会指導医・専門医
・日本救急医学会
・日本集中治療医学会
・日本呼吸療法医学会
・日本医療ガス学会
専門分野
麻酔一般/救急医療/集中治療

木村 文彦(キムラ フミヒコ)

職名
診療協力医
卒年度
平成7年
専門医、所属学会など
・医学博士
・日本救急医学会指導医
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本熱傷学会 専門医
・日本航空医療学会 航空医療医師指導者
・日本病院前救急診療医学会 評議員
・インフェクションコントロールドクター
・JATECインストラクター
専門分野
救命救急/航空医療

宮内 大介(ミヤウチ ダイスケ)

職名
診療協力医
卒年度
平成14年
専門医、所属学会など
・日本精神神経学会・専門医・指導医
・日本精神科救急学会・評議員
・精神保健指定医
専門分野
救命救急/精神神経

清水 千華子(シミズ チカコ)

職名
診療協力医
卒年度
平成18年
専門医、所属学会など
・日本救急医学会指導医
・日本専門医機構認定救急科専門医
・日本整形外科学会専門医
・日本高気圧医学専門医
・日本集中治療医学会
・日本蘇生学会
・日本災害医学会
・日本外傷学会
・日本熱傷学会
・日本航空医療学会
・厚生労働省DAMT隊員
・日本不整脈心電学会心電図検定2級
・厚生労働省臨床研修指導医
・東京消防庁救急隊指導医
・日本救急医学会認定ICLSディレクター
・JPTECインストラクター
・JATECインストラクター
・慶應義塾大学医学部救急医学特任助教
専門分野
救命救急/集中治療/整形外科