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症例数・治療・成績

症例数・治療・成績

令和4年度の新患外来患者481人、入院患者は387人でした。外来診療は糖尿病、内分泌疾患、脂質異常症を中心に診療を行っています。重症患者の診療や治療方針決定までの診療を重点的に行う方針とし、病態が安定した場合は積極的に近隣の医療機関に紹介することで、地域連携を深めています。

入院診療は糖尿病の入院が最も多く、内訳は1型糖尿病14人、2型糖尿病122人、妊娠糖尿病79人、その他の糖尿病5人、糖尿病性ケトアシドーシス/ケトーシス13人、高血糖高浸透圧症候群10人、低血糖昏睡10人でした。妊娠糖尿病と糖尿病性ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧症候群などの高血糖緊急症が多いのが特徴です。糖尿病教育入院は1型・2型糖尿病や妊娠糖尿病の疾患に合わせて専用のパスを用い良質な医療を行っています。入院診療を行った内分泌疾患患者数は60人で、その内訳は、下垂体疾患6人、甲状腺疾患13人、副腎疾患8人でした。副腎偶発腫に対しては、クリティカルパスの運用も行っています。低ナトリウム血症や低カリウム血症などの電解質異常が33人でした。意識障害を伴う急性期の電解質異常疾患を多数診療しています。

糖尿病教育入院については患者参画型クリティカルパスを積極的に使用して診療を行っています。また、入院患者を対象とした「やさしい糖尿病教室」を行っています。独自の糖尿病教育パンフレットを使用し、各職種が担当する充実した糖尿病教室(週2回、5コマ)を行っていますので糖尿病の基本である自己管理のための知識と技術を短期間で効果的に習得できます。外来患者を対象とした糖尿病教室も年に3回開催しています(ただし今年度はCOVID-19感染予防の観点からすべて中止になりました)。

さらに人工膵臓・持続皮下インスリン注入ポンプ・持続血糖測定システム、身体組成評価システムなどの最先端の機器を用いて様々な患者さんの治療を行っています。人工膵臓は、血糖値を連続的に測定しながらインスリン溶液とブドウ糖液を自動的に調節して輸液することにより目標血糖値を達成する装置です。平成25年に最新の人工膵臓(STG-55)が当院に導入されました。周術期などの厳格な血糖コントロールが必要な症例に使用され、良好な血糖コントロールを達成しています。身体組成評価システムは令和2年に導入された最新の装置で、DEXA法(二重エネルギーX線吸収測定法)というエネルギーの異なる2種類のエックス線を利用した測定方法により、全身の骨密度、筋肉量、脂肪量を部位別に測定することができます。糖尿病患者さん各々の適切な治療方針の決定や骨粗鬆症・サルコペニアの診断に用いています。

人工膵臓は、血糖値を連続的に測定しながらインスリン溶液とブドウ糖液を自動的に調節して輸液することにより目標血糖値を達成する装置です。平成25年に最新の人工膵臓(STG-55)が当院に導入されました。重症糖尿病・周術期・重症感染症・低体温療法時などの厳格な血糖コントロールが必要とさせる症例に使用され、従来の治療では得ることの出来ない良好な血糖コントロールを達成することが可能でした。重大な急性期疾患における血糖管理に威力を発揮しています。