業務内容このページを印刷する - 業務内容

当院では外来処方は原則院外処方箋を発行しています。

院外処方箋発行率:約87.7%、院外処方箋発行枚数:平均4900枚/月

調剤室での中央業務は、注射・調剤・製剤業務のほかに、医薬品管理と情報提供、薬物濃度血中濃度解析(TDM)の実施などを継続して取り組んでいます。
また、病棟活動業務として全13病棟へ専任の薬剤師を配置し、入院時の持参薬の鑑別、入院後に処方された薬との相互作用のチェック、治療中の薬剤による副作用等の発現の有無の確認、患者さんのベッドサイド等にて薬を正しく使用するための情報提供を実施することで、入院された患者さんの薬物治療の有効性および安全性を確保するよう日々活動しています。また医師、看護師等と患者さんの治療に関するディスカッションをしたり、院内の医薬品管理にも努めています。

併せて、チーム医療活動にも力を入れており、院内感染防止対策チーム、栄養管理チーム、緩和ケアチーム、リエゾンチームへの参画しています。
近年、外来部門への薬剤師の配備に力を入れており、外来化学療法センターでは常駐薬剤師が外来治療の患者さんに対して薬物治療の管理と指導を行っています。入院支援室では担当薬剤師が手術目的に入院予定の患者さんに対して持参薬を事前にチェックして、術前中止薬があればその情報提供を行う活動を行っています。その他手術室にも薬剤師を配置して、医薬品の適正使用に寄与する活動を行っています。

調剤・注射・製剤業務

医師が処方した薬に用法、用量に間違いがないか、重複投与がされていないか、薬どうしの相互作用がないか等を確認した上で調剤を行います。また、集めた薬を別の薬剤師が確認をする2重チェック(監査)をすることにより取り違えの防止を行っています。
当院は注射薬ピッキングシステムを導入しており、効率的に注射薬の取り揃えと払い出しを行っています。

無菌調製業務

当院では、無菌調製が必要な中心静脈栄養療法を施行する全入院患者を対象にクリーンベンチ内で無菌調製を行っています。

製剤業務

国に承認された医薬品だけでは充分に対応できない治療に必要な薬を院内の倫理委員会で承認を得た後、薬剤部で院内製剤として調製し患者さんの医療に寄与する業務です。調製する手順や調製途中の経緯等記録に残し、注意深く調製を行い、患者さんの医療に貢献できるよう業務を行っています。

抗がん剤調製業務

院内で行っているがん化学療法は、全て委員会でその治療レジメン(治療の計画書)を審査、承認を受けた上で治療を行っています。そこで薬剤師は、レジメンどおりに行われているか、その日の患者さんの健康状態等に応じて正しい用法、用量で指示されているかなどの確認を行います。調製の際は安全キャビネット内で無菌的に調製を行い、さらにほぼ全ての抗がん剤について「閉鎖式薬物移送システム(CSTD)」を用いた調製を行うことで、より安全にがん化学療法を実施しています。また調製についてはこれまで入院と外来を別々の場所で行っていましたが、令和2年3月より新外来棟への化学療法センターの移設にともない調製室も一新し、セントラル化されたことで、がん化学療法に特化した体制が整備されています。

外来薬剤業務

外来化学療法

薬剤部ではレジメン(治療計画書)の整備、副作用緩和のための支持療法を含めた処方設計、施行レジメンの監査、患者さまの身長および体重に合わせた用量監査および検査デ-タ・併用薬・アレルギ-等の確認を行っています。
また、抗がん剤(注射薬)の治療当日に、レジメン内容・副作用等について、患者さんに外来担当薬剤師が説明にお伺いし、説明したりご相談に応じたりしています。

周術期業務

平成29年から手術室関連業務を開始しており、午前中に1名の薬剤師を配置し、術中で使用予定の薬剤のセット化と手術室の麻薬を含む医薬品の管理を実施しております。
平成30年から入院支援センター業務を開始しており、整形外科および泌尿器科の手術予定の患者さんを対象に持参薬のチェックを行っています。その際、術前中止薬があれば患者さんに中止期間等の説明を行うことで、安心かつ安全に入院手術が実施できるよう入院支援に努めています。

病棟薬剤業務

全13病棟へ専任の薬剤師を配置し、患者さんが入院されたときの持参薬の鑑別、入院後に処方された薬との相互作用等チェックを行い、治療中の薬剤による副作用等の発現の有無を確認したり、薬を正しく使用するための情報提供を実施したりするなど入院された患者さんの薬物治療の有効性および安全性を確保するよう日々活動しています。
また、医師、看護師からの薬に関する相談に応じたり、病棟における医薬品の保管のチェックを行うなどの業務を行っています。
薬剤部として現在、プレアボイドに力を入れており、医療安全を念頭に患者さんへの安全かつ安心な医療を提供できるよう業務を行っています。

教育・研修

対外的な教育研修として、熊本市の医師・薬剤師など約150名を対象とした臨床薬理セミナーを年1回開催しています。また、院外処方箋を受け取る薬局薬剤師との連携を目的として薬薬連携講習会を年2回実施し、医師の講演や薬剤師相互の意見交換を通じて患者にとっていい医療の提供の為に日々研鑽しております。

院内の研修として薬剤部と医療安全管理室との連携で、医師、薬剤師、看護師等を対象に医薬品安全使用のための研修として「くすりの勉強会」を年3回開催しています。その他病棟薬剤業務の一環で担当薬剤師が病棟で勉強会を開催したり、薬剤部のスタッフ間で適宜症例検討会を行い、技術研鑽に努めています。

平成18年4月から専門薬剤師認定制度が実施され、がん専門薬剤師、感染制御専門薬剤師、NSTなどの認定取得のため、関連の研修会、学会発表、実務研修など積極的にかつ組織的に取り組んでいます。
平成22年度より、薬学部長期実務実習が始まり、年15名の実務実習生を受け入れ、教育に力を入れております。