モバイルテレメディシンシステム

モバイル・テレメディシン システムとは、国立循環器病センター(心臓血管内科部長)野々木宏先生が考案され、NTTコムウェアと開発されたシステムで、傷病者の生態情報を救急車載カメラと12誘導心電図を始めとする生態情報モニタリングシステムにより、リアルタイムに患者情報を救命救急センター医師に伝送するシステムです。具体的には、心筋梗塞や脳卒中また多発外傷など傷病者の状態を病院到着前に把握し適切な受入体制を準備することができるようになりました。(NTTコムウェアのHPより)
厚生労働省循環器病研究委託事業として、国立循環器病センターと大阪府吹田市消防局、国立病院機構熊本医療センターと熊本市消防局との間で共同研究を開始しました。救急車内を診察室へ、医師同乗を要しないドクターカーつまりバーチャルドクターカーを実現化しました。
2008年6月より熊本市消防局西消防署高規格救急車に、2010年7月より山鹿植木広域消防本部植木消防署高規格救急車と当院のドクターカー(モービルCCU)の合計3台に搭載され大活躍しました(2017年3月をもって引退いたしました)。
さらに、平成23年度には総務省戦略的情報通信研究開発推進制度・地域ICT振興型研究開発として「多対多対応型モバイルテレメディシン遠隔医療システムの開発と実用化研究」を開始致しました。この開発により、熊本県のすべての救命救急センターでモバイル・テレメディシン・システムを搭載した救急車を受け入れることができるようになります。

平成19年度厚生労働省循環器病研究事業(19公-4)

循環器急性期医療におけるモバイル・テレメディシンの実用化とその評価に関する研究

  • 研究目的

    心筋梗塞や脳卒中における超急性期医療の実践において、循環器救急医療の充実による院内・院外の連携強化が急務である。これまでに救急隊と病院間を標準的なインターネットシステムを用いて結ぶモバイルテレメディシンシステムを開発し、実用化試験まで至った。本研究では、更にプレホスピタルからの超急性期医療から高度医療までの連続した統合情報ネットワークの構築を目指す。そのためには、各ステップにおけるアプリケーションを検討する必要があり、各機器間の相互接続性、個人情報保護、コスト等の種々の問題点を解決し、政策医療として産官学連携のもとに開発・普及を図ることを目的とする。

  • 研究代表者

    野々木宏(国立循環器病センター緊急部長)

  • 分担研究者

    高橋毅

  • 研究期間

    2007年4月〜(3年間)

平成23年度戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)(地域ICT振興型研究開発)(112310001)

多対多対応型モバイルテレメディシン遠隔医療システムの開発と実用化研究

  • 研究目的

    熊本県は医療過疎地を多く抱えている一方、三次医療機関は熊本市の中心に集中しています。つまり、地域救急医療の要は救急車またはヘリコプターによる患者搬送技術にあると言っても過言ではありません。  モバイルテレメディシン・システムとは救急車内の患者さんの12誘導心電図(精密な心電図)や血圧、脈拍などの生体情報と患者動画像をリアルタイムに病院へ伝送するシステムで、心筋梗塞や脳卒中などの緊急治療を要する疾患を病院到着前に診断することができます。これにより、病状に応じた最適の医療機関を選定することが可能になり、病院側では治療開始までの準備時間が短縮されるなど、大変有用なシステムです。 しかしながら、現在のシステムは、1台の救急車と1ヶ所の医療機関しかつなぐことができません。そこで今回の研究では、このシステムを複数の救急車と複数の病院を同時につなぐことができる多対多型に改良し、救急医療情報ネットワークを強化することを目標としています。このような方式はまだ世界にも類が無く日本での開発が必要とされています。

  • 研究概要

    23年度内にモバイルテレメディシン・システムを多対多型に改変し、周辺機器も対応型に改造することにより生体情報と患者動画像をサーバーを介して、複数の救命救急センターで受信できる遠隔医療システムを構築します。  24年度には、実際に阿蘇地区において阿蘇消防本部の救急車を熊本市内の3カ所の救命救急センター(国立病院機構熊本医療センター、熊本赤十字病院、済生会熊本病院)と熊本大学病院の4病院をネットワークで結び、 どの病院にでも搬送できるシステムの実用化に向けての実証実験を行います。  この方式により救急車内をバーチャルドクターカーにすることで遠隔医療が可能となり、すべての救急車とすべての救命救急センターを結ぶことができ、病状に応じた最適の医療機関を選定することが可能になります。将来的にこのシステムは、在宅医療、僻地医療、災害医療、航空搬送などにも応用されるものと考えます。


  • 水素ガス吸入療法

  • 研究代表者

    松本博志(NTTコムウェア株式会社)
    大林俊彦(社会医療法人北斗 北斗病院)
    安田浩(東京電機大学未来科学部情報メディア科)
    横田勝彦(東京電機大学未来科学部情報メディア科)

  • 分担研究者

    高橋毅

  • 研究期間

    2011年4月1日〜(2年間)

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