【第94号】水虫(白癬菌)について 水虫治療薬について 水虫治療と食事 | くす通信 | 国立病院機構 熊本医療センター

【第94号】水虫(白癬菌)について 水虫治療薬について 水虫治療と食事

くす通信

水虫(白癬菌)について、水虫治療薬について、水虫治療と食事

 【水虫(白癬菌)について】

 世の中にはカビと言われるものがたくさん存在しており、私たち人間と共存しています。納豆菌や乳酸菌と言った私たちの生活に役立ってくれるものばかりならいいのですが、人間に病気を起こす厄介者もいます。その代表格が皆さんご存じの水虫菌です。水虫菌は正式には白癬菌(はくせんきん)と呼びます。今回は白癬菌のお話をしてみたいと思います。

  1. かゆくないから水虫ではない?
     「自分の足はかゆくないから水虫ではない」といわれる方がいらっしゃいます。白癬菌が住み着いて増殖を始めたころ、私たちの体はこの迷惑な厄介者を追い出そうと激しい炎症を起こして抵抗します。この炎症がかゆみのもとになります。これが急性期の水虫の症状です。しかし、しばらく時間がたつと、私たちの体は白癬菌に対しての炎症を起こさなくなり、共存状態(慢性化)となります。急性期の水虫の方が治療への反応は良いので、水虫はかゆいときが治し時です。
  2. 涼しくなって水虫がいなくなった?
     「毎年夏は水虫が出るが、涼しくなると勝手に治るから」と言われる方がいらっしゃいます。梅雨から夏にかけてのジメジメした時期は人間にとって不快なものですが、白癬菌にとっては最高に過ごしやすい時なのです。そのときに増殖して症状は顕著になります。秋になり気温・湿度が下がっても白癬菌は勝手に出て行ってはくれません。また来年のいい季節まで皮膚の中でじっとして待っているのです。白癬菌がおとなしく、数も少なくなった時こそ、やっつけるチャンスです。夏に始めた治療を冬にも続けることで次の夏にはずいぶんと効果が実感できると思います。
  3. 市販のお薬は効かない?
     現在市販されている水虫の薬はすべて病院から処方されるものと同じ効き目です。1本買って塗りきって止めると、また出てくるのでそう思われるのでしょう。これは病院からの処方の塗り薬でも同じです。前にも述べたように、続けることが水虫の治療にはもっとも大事なことなのです。

(皮膚科医長  加口 敦士)

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 【水虫治療薬について】

  水虫治療薬は一般に抗真菌薬という薬が使われます。抗真菌薬には外用薬(塗り薬)と内服薬(飲み薬)があり、爪白癬のような爪の中に薬の成分が届きにくい難治性のものは内服薬が第一選択になります。

 外用薬の効果を発揮させるためには、薬をきちんと塗ることが大切です。特に、入浴後は皮膚の角質層がふやけていて薬がしみこみやすいので、お風呂上がりに薬を塗るのが効果的です。また、白癬菌を逃さないためにも、患部を中心に広く塗ります。さらに、患部の清潔、乾燥を心がけることも重要です。角質層の表面を清潔に保つことは、白癬菌の新たな進入の防止、水虫の悪化防止に役立ちます。また、乾燥は菌の発育を遅らせます。これから寒くなる時期は白癬菌の活動が弱まりますが、症状が消えても最低1ヶ月は根気よく治療を続ける必要があります。自己判断で勝手に治ったと決めず、必ず医師に判断してもらうことが大切です。

 内服薬は3ヶ月〜6ヶ月の服用が必要となり、経過を見ながら医師が効果を判定します。内服薬はまれに肝機能障害や貧血などの副作用がでることがあるため、血液検査で副作用をチェックしながら治療を継続することになります。また、他の薬との飲み合わせが悪い場合もありますので、ご自分で服用されている薬は医師、薬剤師に必ずチェックしてもらいましょう。

(薬剤科長  冨澤 達)

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 【水虫治療と食事】

 水虫の治療に食事は直接関係は少ないようですが、角質層が厚くなる「角質増殖型」と固い爪に白癬菌が入り込んだ「爪白癬」の場合は、内服薬で治療を行う場合があります。この内服薬は、副作用として「肝機能の異常」「貧血」が起こりうると云われています。既に肝臓病があったり、高血圧、高脂血症などのお薬を服用している場合は、のみ合わせの問題があり、この内服薬は使用できないことがあります。

 そのためにも高血圧や高脂血症など生活習慣病と云われる病気の対策として、早期に健康的な食生活習慣を身につけておくことはとても大切です。肝臓を守る食事、貧血予防や高血圧予防の食事ではまず基本である。(1)3食きちんと食べること。(2)主食、主菜、副菜とバランスのとれた食事を心がけること。(3)野菜をたくさん食べること。(4)良質の蛋白質(魚介類、豆腐、納豆、卵、脂身の少ない肉、牛乳など)を毎日食べること。(5)鉄、ビタミンB6、葉酸を多く含んだ食品(かき、さざえ、はまぐり、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、トマトやさつまいも)また果物(みかん、いちご、メロンなど)もビタミンCが補給され鉄の吸収がよくなります。(6)さらに塩辛いものを控えることは云うまでもありません。

 以上のことを一言で云うと「少しずついろいろな色を取り混ぜて」と覚えておくと良いでしょう。

(栄養管理士  浅井 和子)


診療科の特色

<皮膚科>

 当科で診療する病気は非常に幅が広く、虫刺され、しっしん、かぶれなど皮膚にかゆみを伴う皮膚炎といわれるもの、水虫、とびひ、帯状疱疹などの皮膚感染症、いぼ、ほくろ、皮膚癌といった腫瘍と呼ばれるものなどさまざまです。病気によっては外来治療で治っていくもの、症状が強く入院での治療が必要なものなどあり、それぞれの病気の状態によって最適な治療法、治療環境を提供するように努力しております。
 また他の診療科に入院中の患者さまの皮膚科(かぶれや薬まけ、とこずれなど)にも対応して、できるだけ入院生活の質をあげるようにがんばっております。


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